華氏451度
レイ・ブラッドベリ、(訳)宇野利泰/ハヤカワ文庫(2008年)
(20170624公開)
うーん、話としては面白く、はないなあ。
モンターグさん短気すぎやしませんかね。
本を読むことが禁止されているけれど、それが最初は政府からの指示ではなくて、民衆からの放棄で始まったという点が大事なんじゃないかな。自ら思考を放棄してしまっているわけで、そうなった世界を選択したのは彼ら自身。そうして本を読む人間が少数になって、その少数の振る舞いが最終的な方向性を定めてしまう。
大勢の中で隠れ住むか、大勢の中から郊外へ出てしまうか。
あるいは本ごと焼け死ぬ覚悟はあるか。