必要のついでに阪急のパタパタ確認
この記事の情報は2019年6月時点のものです。(2021年10月追記)
6月中旬に大阪へ行かねばならぬ用事があった。
そのついでに昨年10月1日に阪急電車が駅名を変更したことに伴う駅のパタパタこと反転フラップ式表示器の確認を行ってきた。
結果からいうと全てのパタパタが更新されて生き残っていた。
阪急電鉄のフラップ式表示器設置駅(2019年6月現在、シワが確認したもの)
駅名変更前に行った確認の記事はこちら↓
さっそく見て行こう。
京都線(富田、総持寺、相川)
富田。
総持寺。
富田、総持寺ともに普通のみ停車なのでシンプルな表示。
相川。
前二駅との違いは号線表示。
なんだけど、撮影時間帯は4号線は使わないので無表示だった。
相川の表示器には他の駅にはない設置年月日の札が。
しかし表記がかすれている。いつ設置されたのかは読み取れなかった。
宝塚線(石橋阪大前、雲雀丘花屋敷)
十三で乗り換えて駅名が変更になった石橋阪大前(旧駅名:石橋)で下車。
石橋阪大前にパタパタはないが、この駅から分岐する箕面線の表示幕を撮影しておくための寄り道。2019年10月の駅名改称を受けた唯一の中間駅*1 であるというのも理由のひとつ。こういう機会でもないと降りるような駅ではないので。
しっかり変わっていた。
以前は画像のように屋根の上に乗っていたが、駅名変更に合わせ軒下に移動。
電車のマークも白だけでの表示に変わっている。
分岐する箕面線の幕も新駅名に変更済。
文字のサイズはすべて同じ。一体幕でもしっかり収まっている。
しかしここに「石橋 阪大前-箕面」と収まるのだろうか。「雲雀丘花屋敷」や「天神橋筋六丁目」みたいにサイズを変えて納めるのかな。「石橋阪大前-箕面」?
この予想は外れてしまった。
前面の新旧表示。
車両の形式が違うが同じようなものだろう。
急行停車駅の石橋阪大前も含めて対応済。
ちなみにもう一つ新しく対応したものがある。
こちらは旧表示。
見比べると「急行」が黒地橙文字から橙地黒文字に変わっている。
黒地はひとつ前の急行幕で、車両では90年半ばごろまで使われていたものだ。つまりそのころから駅名が変わっていなかったため、フラップ式の方では幕の色を変える更新を行わず、従前の古い表示のまま使い続けていたという事になる。
ちなみにこの画像ではたまたま映り込んでいた左後ろの車両が現行の橙地の急行幕を掲げている。奇しくも新旧の急行幕が一枚に収まる貴重な記録となった。
先着案内もしっかり対応済。
「大阪梅田」と「梅田」表示の共存。
車両についてはまだ未更新のものが何編成か走っているようだ。
これも運よくとらえることができた。
表示器には旧駅名表示が残っている。
駅名の変更以前からすでに走らなくなった種別や旧停車駅も残っているのは確認済だ。新表示の札も旧表示と取り換えたのではなく新規に追加したようである。実際、表示器が回転するとまだまだ空白の札が多く、枠にかなり余裕がある。つまりこの先もまだ現役でいられる……のか?
画像は旧表示なので急行の幕表示も古いやつ。
停車駅の新旧表示。
新表示は一行に収められているのに対し、旧表示は二行目にかかっている。
文字数が増えたのに一行に収めたのか……。
旧表示では急行幕も古いままなのはすでに述べた。
また、英訳を見比べると旧表示すべて大文字で、新表示は頭だけ大文字になっているのがわかると思う。種別幕、行先幕はこの英訳の表記によっても細かく新旧が分かれているのだが、僕はそこまで追求しない。
神戸線(岡本)
宝塚経由で岡本へ。
駅名表示にかかるのは上り線だけ。
記事の先着案内、連絡案内ともに対応済。
いつの間にか設定されなくなっていた直通特急の表示が残っていた。
おまけ1:新しい改札機
梅田の改札機が新型に変わっていた。
銀色なのも相まってぐっとスリムになった印象を受ける。
おまけ2:伊丹空港のパタパタは撤去
その際に空港のパタパタこと反転フラップ式表示器が撤去され、ディスプレイ式になっているのも確認してきた。昨年3月に訪れた時点では確かにパタパタだったのだが、その時やっていた空港のリニューアル工事を機にディスプレイに取り換えられたようだ。
以下、空港の写真はすべて昨年3月に撮影したもの。 ありし日の大阪国際空港の反転フラップ式表示器をどうぞ。(新しいディスプレイ式は撮り忘れていたけれど、今のところ面白みはないので別にいいだろう。)
全日空。
日航。
おまけついでの余談となるが、伊丹空港の正式名称はいまも大阪国際空港だ。*2 国際線の定期便発着を関空に譲った今も、である。
これは空港法によって名が定められているからだ。法律上の正式な名前や定めと、通称や名称、実態などにずれがあるという、よく見られる構図。
ターミナルビルは大阪国際空港。左側には縦書きで和泉、河内、摂津、山城、大和と一帯の旧国名が記されている。
実際に空港法では以下のように記されている。
「e-Gov法令検索 空港法」より引用(太字は引用者によるもの)
第四条第一項第五号にて大阪国際空港の名が、同第三項にて設置と管理は新関西国際空港株式会社であると定められている。ちなみに運営は関西エアポート*3 。
国際便がなくなったので正式な空港名から「国際」を外す向きもあったのだが、地元から変更を望まないという要望や、将来の定期国際便の復帰の芽を残したい思惑などからそのままとなった経緯がある。
ちなみに国際便はいまも不定期なものが大阪国際空港を発着する。
2019年6月末に大阪で行われたG20大阪サミットの際、米国のトランプ大統領が専用機エアフォースワンで乗り付けたのは記憶に新しい。
おまけ3:空港にある地図
旧国名で思い出した。
大阪国際空港のある場所には一帯が描かれた巨大な地図がある。地図や地理が好きな人は見て行って。めっちゃ時間潰せるから。
おまけ4:ダイエー帝国の落日
乗り換えのため塚口で降りた際に見つけたかつてのスーパー業界の雄、旧ダイエーの名残り。
その昔はダイエー帝国と呼ばれたとかなんとか。
いまはイオン傘下であるが、ダイエーはブランドとして存続している。
ダイエーとこの記事には面白い関連がある。
冒頭に掲げた記事内の同人イベント「HUB a NICE D!」が行われる英国風パブ「HUB」は元はダイエーの子会社だったというのだ。しかもその一号店が開かれたのが三宮だという。昨夏のイベントで参加した場所とはおそらく違うだろうが、奇妙な縁ではある。